专利摘要:
本発明は、一軸熱圧ステップで作られた散乱度が減少したLED用のセラミック発光材料に関する。
公开号:JP2011505450A
申请号:JP2010535491
申请日:2008-11-25
公开日:2011-02-24
发明作者:ペーター;イェー シュミット;アンドレアス ツェックス;ハンス;ヘルムート ベヒテル
申请人:コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ;
IPC主号:C09K11-59
专利说明:

[0001] 本発明は、発光素子、特にLED用の発光材料に関する。]
背景技術

[0002] ホスト材料としてシリケート、ホスフェート(例えばアパタイト)及びアルミネートを含むと共にホスト材料に活性化材料として添加される遷移金属又は希土類金属を含む蛍光体が周知である。特に青色LEDが近年実用化されたので、このような蛍光体と組み合わせてこのような青色LEDを利用した白色光源の開発が活発に進められている。セラミック発光材料の出現により、青色LEDも又、ほぼ完全に緑色又は赤色に変換できる。]
[0003] 特に、いわゆる“SiAlON”系の発光材料が、良好な光学的特徴により当該技術分野において関心の的になっている。]
発明が解決しようとする課題

[0004] しかしながら、広範な用途で使用できると共に特に発光効率及び演色が最適化された蛍光体電球色(温白色)pcLEDの製造を可能にする発光材料が、依然として要望されている。]
[0005] 本発明の目的は、良好な生産性及び安定性と共に光学的特徴が改善された発光材料から成る発光素子を提供することにある。]
課題を解決するための手段

[0006] この目的は、請求項1記載の発光素子によって達成される。したがって、第1の波長を放出する少なくとも1種類の第1の発光材料と、第1の波長を少なくとも部分的に吸収し、次に第1の波長よりも長い第2の波長の光を放出する少なくとも1種類のセラミック変換材料とから成る発光素子、特にLEDが提供され、セラミック変換材料は、20°において散乱強度SI(20)を有し、40°において散乱強度SI(40)を有し、SI(20)/SI(40)>1.5である。]
[0007] 「Y°における散乱強度SI(Y)」という表現は、次のように定義される。]
[0008] 100μmウェーハが光学的品質(Ra<20nm)まで研磨される。波長λの単色光は、法線(垂直)入射(ウェーハに対して垂直)でセラミック変換材料上に放出され、λは、可視スペクトルの領域で選択され、吸収係数aは、30cm-1未満である。]
[0009] 角度0°(即ち、ウェーハに垂直)で測定された散乱強度(即ち、散乱角における透過光強度)は、100%である(図3も参照されたい)。この場合、Y°における散乱強度SI(Y)は、角度Y°で測定される。] 図3
[0010] 「セラミック変換材料」という用語は、本発明の意味においては、結晶若しくは多結晶高密度材料又は制御された量の細孔を有し、又は細孔のない複合材料を意味すると共に/或いは特にこれらを含む。]
[0011] 「多結晶材料」という用語は、本発明の意味において、主成分の体積密度が90パーセントを超え、80パーセントを超える割合について単結晶ドメインから成る材料を意味すると共に/或いは特にこれを含み、各ドメインは、直径が0.5μmよりも大きく、このような材料は、種々の結晶学的配向を有するのが良い。単結晶ドメインは、非晶質若しくはガラス質材料又は追加の結晶成分により互いに結合されるのが良い。]
[0012] 多くの用途に関して以下の利点のうちの少なくとも1つ又は2つ以上を有する本発明のセラミック変換材料が発見された。
‐発見された光学的散乱は、発光素子の変換効率を促進する。というのは、散乱により、吸収損失が生じる場合があるからである。
‐発見された光学的散乱は、変換光と透過非変換光の混合を促進し、高いパッケージ効率をもたらす。]
[0013] 好ましくは、セラミック変換材料は、20°において散乱強度SI(20)を有し、40°において散乱強度SI(40)を有し、SI(20)/SI(40)>1.6、好ましくはSI(20)/SI(40)>1.8である。]
[0014] 本発明の好ましい実施形態によれば、セラミック変換材料は、30°において散乱強度SI(30)を有し、60°において散乱強度SI(60)を有し、SI(30)/SI(60)>1.9である。さらに、これにより、本発明の多くの利用分野に関し変換効率が向上する。]
[0015] 好ましくは、セラミック変換材料は、SI(30)/SI(60)>2.5好ましくはSI(30)/SI(60)>2.9の散乱強度比を有する。
本発明の好ましい実施形態によれば、セラミック変換材料は、その成分としての結晶子粒の好ましい配向を呈し、この配向は、そのテキスチャとして定義される。]
[0016] 優先的配向を検出するため、X線回折技術を利用するのが良い。優先的配向のないセラミックは、相対的ピーク強度が対応の材料について計算されたピーク強度に一致しているX線回折パターンを示す。X線パターンの計算では、物質の結晶構造に関する知識が必要であるが、結晶形態学に関する情報は必要ではない。テキスチャドセラミックのX線回折パターンは、理論的パターンと比較してピーク強度の相当な偏差を示し、即ち、反射光の中には、増大した強度を示すものがあれば、それどころか検出限度を下回る強度を示すものもある。ミラー指数により特徴づけられ、増大した又は減少した強度を示す反射光がどれであるかは、一般に、測定幾何学的形状、即ち、X線ビームに対するセラミックサンプルのアラインメント、サンプル中の結晶粒の形態学的特徴及び配向で決まる。]
[0017] 好ましくは、セラミック変換材料は、これを構成する結晶子粒の好ましい配向を呈し、したがって、IntpeakA:IntpeakBは、3以上、好ましくは5以上、より好ましくは7以上、最も好ましくは9以上であり、ここでIntpeakA:IntpeakBは次のように定義される。]
[0018] ホスト化合物SrSi2O2N2と同形である一般的化学式Sr1‐x‐yMxEuySi2O2N2(M=Ca、Ba、Mg又はこれらの混合物である)の化合物に関し、IntpeakAは、(020)反射光の強度(結晶学的設定値は、(0k0)格子面が結晶構造中の[Si2O2N2]2-層に平行であるように選択される)か(020)及び(120)反射光の強度の合計((020)反射光の強度を求める上でピークがXRD粉末パターン中で十分には分離されていない場合)かのいずれかで与えられ、これに対し、IntpeakBは、(220)反射光の強度か(220)及び(2−10)反射光の強度の合計((220)反射光の強度を求める上でピークがXRD粉末パターン中で十分には分離されていない場合)かのいずれかにより与えられる。]
[0019] 本発明の好ましい実施形態によれば、セラミック変換材料は、本質的に、d50が5μm以上の結晶粒で構成される。これは、広範な用途において散乱を一段と減少させることが判明した。]
[0020] 「本質的に」という用語は、本発明との関連において、特に、材料のうちの75%以上、好ましくは80%以上、最も好ましくは90%以上が所望の組成及び/又は構造を備えていることを意味している。]
[0021] “d50”という記号は、本発明の意味においては、平均粒径の尺度であり、次のように定義され、即ち、対応のサンプル中の粒子(例えば結晶粒)の数の50%のサイズが所与のd50の値に等しく又はこれよりも小さい。「粒径」という用語は、特に、体積が任意の形状を備えた検討中の粒子の体積に等しい球体の直径を表す。]
[0022] 好ましくは、セラミック変換材料は、本質的に、d50が7μm以上の結晶粒で作られる。]
[0023] 本発明の好ましい実施形態によれば、セラミック変換材料は、本質的に次の化学式、即ち、
〔化1〕
Sr1‐y‐zMySi2O2N2:Euz
で表され、上式において、Mは、Ca、Ba、Mg又はこれらの混合物を含む群から選択され、yは、0以上且つ1以下、zは、0.0001以上且つ0.5以下である。]
[0024] このような材料は、以下の理由で広範な用途に有利であることが判明した。
‐この材料の安定性は、通常、先行技術の材料と比較して改善されている。この材料は、通常、非常に高い熱的安定性、特に光熱的安定性を示す。
‐この材料のスペクトルは、通常、かなり鮮明であり、かくして、本発明の多くの利用範囲での使用が可能である。]
[0025] 本発明の好ましい実施形態によれば、セラミック変換材料の光熱的安定性は、200℃において1000時間、10W/cm2の光パワー密度及び2.75eVの平均光子エネルギーでセラミック変換材料を露光した後において、初期強度の80%以上且つ110%以下である。]
[0026] 「光熱的安定性」という用語は、本発明の意味においては、特に、熱及び高強度励起の同時適用下における蛍光強度の変換を意味すると共に/或いはそのことを含み、即ち、100%の光熱的安定性は、材料が放射線と熱の同時暴露によっては事実上影響を受けないということを意味している。]
[0027] 本発明の好ましい実施形態によれば、セラミック変換材料の光熱的安定性は、200℃において1000時間、10W/cm2の光パワー密度及び2.75eVの平均光子エネルギーでセラミック変換材料を露光した後において、初期強度の82.5%以上且つ105、好ましくは85%以上且つ100%以下である。]
[0028] 本発明の好ましい実施形態によれば、セラミック変換材料の熱伝導率は、1Wm-1K-1以上且つ20Wm-1K-1以下である。]
[0029] 本発明の一実施形態によれば、セラミック変換材料は、波長範囲が550nm以上且つ1000nm以下の光に関し、空気中法線入射の場合に10%以上且つ85%以下の透過度を示す。]
[0030] 空気中法線入射の場合における透過度は、波長範囲が550nm以上且つ1000nm以下の光に関し、20%以上且つ80%以下、より好ましくは30%以上且つ75%以下、最も好ましくは40%を超え且つ70%未満である。]
[0031] 「透過度」という用語は、本発明の意味においては、特に、材料によって吸収されなかった波長の入射光の10%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、最も好ましくは40%以上且つ85%以下が空気中法線入射(表面に垂直)でサンプルを通って透過されるということを意味している。この波長は、好ましくは、550nm以上且つ1000nm以下である。]
[0032] 本発明の好ましい実施形態によれば、セラミック変換材料の密度は、理論密度の95%以上且つ101%以下である。]
[0033] 本発明の好ましい実施形態によれば、セラミック変換材料の密度は、理論密度の97%以上且つ100%以下である。]
[0034] 本発明の上述の好ましい実施形態の100%未満の密度は、好ましくは、セラミックを細孔が依然としてセラミック母材中に存在するステージに焼結することによって得られる。セラミック母材中の全細孔容積が0.2以上且つ2%以下の状態で98.0%以上且つ99.8%以下の密度が最も好ましい。好ましい平均細孔直径は、1000nm以上且つ5000nm以下である。]
[0035] 本発明は、更に、本発明の材料を製造する方法であって、少なくとも1種類の前駆物質コンパウンドの一軸熱圧ステップを有し、熱圧ステップが、1200℃以上且つ1800℃以下の温度で実施されることを特徴とする方法に関する。]
[0036] 驚くべきこととして、このようにすることにより、所望の且つ新規な特徴を備えた材料を多くの用途に関して容易且つ効果的に製造できるということが判明した。]
[0037] 好ましくは、熱圧ステップは、1300℃以上且つ1700℃以下の温度で実施される。]
[0038] 驚くべきこととして、本発明の多くの利用分野に関し、多結晶セラミック変換材料のテキスチャを一軸熱圧によってもたらすことができるということが判明した。一軸熱圧中、プレート状セラミック結晶粒は、これらの表面法線が一軸熱圧方向に向いた状態で優先的に配向される。]
[0039] 本発明の好ましい実施形態によれば、少なくとも1つの前駆物質コンパウンドは、本質的に2:1以上のアスペクト比を示す結晶粒から成る。]
[0040] 「アスペクト比」という用語は、特に、粒子結晶粒の最も長い寸法と最も短い寸法の比を意味している。例えばプレート状及びニードル状粒子については大きなアスペクト比が見受けられる。]
[0041] 本発明の多くの利用分野に関し、上述したようにすることにより、本発明の方法によって製造されたセラミック変換材料の所望の特徴を一段と促進することができ、特に、入射方向への光の後方散乱を減少させることができるということが判明した。]
[0042] 好ましくは、少なくとも1つの前駆物質コンパウンドは、本質的に3:1以上、より好ましくは4:1以上のアスペクト比を有する。]
[0043] 本発明の好ましい実施形態によれば、少なくとも1つの前駆物質コンパウンドは、本質的に、直径が500nm以上のプレート及び/又はフレークで作られる。]
[0044] 多くの用途に関し、これは又、製造プロセスを容易にすると共に製造されたセラミック変換材料の散乱を低下させることが判明した。]
[0045] 好ましくは、少なくとも1つの前駆物質コンパウンドは、本質的に、直径が700nm以上、より好ましくは1μm以上のプレート及び/又はフレークで作られる。]
[0046] 本発明の好ましい実施形態によれば、熱圧ステップは、50MPa以上の圧力で実施される。]
[0047] 本発明のセラミック変換材料から成る発光素子並びに本発明の方法により製造されたセラミック変換材料は、多種多様なシステム及び/用途、例えば、とりわけ以下の用途、即ち、
‐オフィス照明システム、
‐住宅用途システム、
‐店舗照明システム、
‐家庭照明システム、
‐アクセント照明システム、
‐スポット照明システム、
‐劇場照明システム、
‐光ファイバ用途システム、
‐投射システム、
‐自己照明ディスプレイシステム、
‐ピクセル化ディスプレイシステム、
‐セグメント化ディスプレイシステム、
‐警戒標識システム、
‐医用照明用途システム、
‐表示看板システム、
‐装飾照明システム、
‐携帯型システム、
‐自動車用途、
‐温室照明システムのうちの1つ又は2つ以上に利用できる。]
[0048] 上述のコンポーネント並びに特許請求の範囲に記載されたコンポーネント及び本発明の実施形態に用いられるべきコンポーネントは、これらの寸法形状、材料選択及び技術的思想に関して何ら特定の例外がなく、したがって、関連分野において知られている選択基準を制約なく適用することができる。]
[0049] 本発明の目的を達成する追加の細部、特徴、特性及び利点は、従属形式の請求項、図面及びそれぞれの図に関する以下の説明及び実施例に開示されており、図は、例示の仕方で、本発明の発光素子に用いられる材料の幾つかの実施形態及び実施例を示している。]
図面の簡単な説明

[0050] 本発明の実施例Iによる材料に関するXRDパターンを示す図である。
比較実施例Iによる材料に関するXRDパターンを示す図である。
本発明の実施例I及び比較実施例Iの散乱強度の角度分解測定値を示す図である。
本発明の実施例I及び比較実施例Iの発光スペクトルを示す図である。
研削及び研磨後における実施例Iのセラミック変換材料の構造の光顕微鏡写真図である。
セラミック変換材料のテキスチャの測定のための極めて概略的な実験的セットアップを示す図である。]
実施例

[0051] 本発明は、実施例Iの以下の詳細な説明から良好に明らかになり、実施例Iは、本発明のセラミック変換材料の一実施例であるが、単なる例示である。本発明の実施例Iと比較実施例Iの両方は、SrSi2O2N2:Euセラミックに関する。]
[0052] 実施例I]
[0053] 名目上の化学式Sr0.98Eu0.02Si2O2N2の前駆物質粉末の合成を、Euドープストロンチウムオルトシリケート(Sr0.98Eu0.02)2SiO4と窒化珪素を粉砕により混合し、混合物をN2/H2雰囲気中において1400℃で焼き、最終的に未加工製品を粉砕して選別することにより行った。]
[0054] 約4gの前駆物質粉末をグラファイト加圧ツール中に充填し、あらかじめ高密度化し、最終的に窒素雰囲気中において1500℃、70MPaで5時間かけて一軸熱圧した。]
[0055] その結果得られたセラミック物体をスライスし、研磨し、そして最終厚さ100μmまで研磨した。]
[0056] 比較実施例I(従来型焼結)]
[0057] 名目上の化学式Sr0.98Eu0.02Si2O2N2の前駆物質粉末の合成を、Euドープストロンチウムオルトシリケート(Sr0.98Eu0.02)2SiO4と窒化珪素を不活性ガス中での粉砕により混合し、混合物をN2/H2雰囲気中において1200℃で焼き、最終的に未加工製品を粉砕して選別することにより行った。]
[0058] 粉末を一軸且つ静水圧的に冷圧し、その結果得られたディスク状ペレットを窒素雰囲気中において1550℃で5時間かけて焼結した。]
[0059] その結果得られたセラミック物体を研磨し、そして最終厚さ100μmまで研磨した。]
[0060] 図1及び図2は、それぞれ、本発明の実施例I及び比較実施例IのXRDパターンを示している。θ=0°の場合、入射X線ビームがプレート法線に垂直に位置決めされ、プレート法線が(a)実施例Iの一軸熱圧方向に平行であり、(b)比較実施例Iの一軸冷圧方向に平行な状態でXRDパターンを得た。] 図1 図2
[0061] 図3は、本発明の実施例I(太線)及び比較実施例I(点線)に従って、厚さ100μmのウェーハに関し、法線入射660nmレーザビームに関する透過光の正規化された角度散乱強度分布状態を示している。ウェーハの表面は、光学的品質(Ra<20nm)まで研磨されている。したがって、光の散乱は、ウェーハ内の散乱事象にのみ起因している。] 図3
[0062] 本発明の材料の散乱は、比較実施例の散乱とは明らかに異なっていることが明らかに理解できる。即ち、20°における散乱強度SI(20)は、40°における散乱強度SI(40)の2倍を超え、30°における散乱強度SI(30)は、60°における散乱強度SI(60)の3倍を超え、これに対し、比較実施例では、これらの比は、非常に小さい。]
[0063] 図4は、本発明の実施例I(太線)及び比較実施例I(点線)の青色LEDの発光スペクトルを示している。優れた散乱特徴により、本発明の実施例のエミッタンス特性は、比較実施例のエミッタンス特性よりも優れている。] 図4
[0064] 図5は、研削及び研磨後における実施例Iのセラミック変換材料の構造の光顕微鏡写真図である。セラミック変換材料は、多くの大径結晶粒及び/又はプレートを有し、これらのうちの幾分かは、直径が50μm以上であることが理解できる。平均d50は、約4μmである。何らかの特定の理論に束縛するものではないが、本発明者は、このオーソドックスではない構造が本発明の材料の新規且つ所望の利点を少なくとも部分的にもたらしていると考えている。] 図5
[0065] 以下において、実施例Iによる材料の構造並びに本発明の好ましい用途による材料のテキスチャの測定のための全体的なセットアップについて説明する。]
[0066] セラミック変換材料内部の成分としての結晶子粒の好ましい配向状態は、X線回折法により定量化できる。]
[0067] 図6は、セラミック変換材料のテキスチャの測定のための極めて概略的な実験セットアップを示している。セラミックサンプル3内において、2つのプレート状セラミック結晶子(クリスタライト)1,2が示されており、これらセラミック結晶子の格子面は、それぞれ、プレート法線にほぼ垂直であり又は高度の表面模様付きのセラミックに関しては望ましいこととしてこれに垂直である。検査されるべきセラミックプレート3は、入射Xビーム6を受ける。回折ビーム5は、X線検出器7により測定される。θは、回折角である。セラミックプレートの表面法線は、一軸熱圧の際、加圧方向と一致し、これは、矢印4で示されている。] 図6
[0068] 結晶学的テキスチャの定量は、非特許文献であるエム・デー・ヴォーディン等(M. D. Vaudin),「ジャーナル・オブ・マテリアルズ・リサーチ(J. Mater. Res )」,13巻,1998年,p.2910に記載されているように好ましい配向反射ピークにわたりθ‐2θ走査とθ走査を組み合わせることにより実施できる。なお、この非特許文献を参照により引用し、その記載内容全体を本明細書の一部とする。]
[0069] X線の回折最大を招く強め合う干渉が、X線回折実験がθ=0°の場合に入射X線ビームをセラミックの一軸熱圧方向に垂直に位置決めするように実施される場合、加圧方向に垂直であるプレート状結晶子粒の逆格子面について優先的に観察される。ブラッグ‐ブレンターノ幾何学的形状におけるX線検出器の対称θ‐2θ走査を、θ=90°の場合に検出器がセラミックサンプルに垂直な平面に平行に位置決めされるように実施する場合、鵜圧方向に垂直に又はほぼ垂直に差し向けられた格子面のところでの回折に起因する反射光は、非常に強められ、これに対し、加圧方向に平行に又はほぼ平行に差し向けられた格子面のところでの回折に起因する反射光は、非常に弱められる。]
[0070] 実施例Iの材料のそれ以上の検査結果は、次の通りであった。]
[0071] 例えばオー・オエックラー(O. Oeckler),エフ・ステッドラー(F. Stadler),ティー・ローゼンタール(T. Rosenthal),ダブリュ・シュニック(W. Schnick),「ソリッド・ステート・サイエンス(Solid State Science)」,2007,9(2),p.205‐212に記載されている結晶構造判定結果によれば、SrSi2O2N2は、[SiON3]四面体を末端酸素イオンと頂点共有(corner sharing)するシートにより作られ、これらシートは、[Si2O2N2]シート相互間に位置するSr又はドーパントイオンの配位環境を形成する。したがって、SrSi2O2N2前駆物質コンパウンドについてはプレート状形態学的特徴を観察することができる。]
[0072] プレート状結晶粒から成る熱圧SrSi2O2N2:Eu型セラミックの場合、詳細は実施例の項に説明されている。ディスク状セラミックサンプルに関する全体として適切な測定幾何学的形状(以下に説明する全ての実験において適用される)が以下の項に説明されている。]
[0073] この構造体に関し、(0k0)逆格子面は、[Si2O2N2]シートに平行に差し向けられ、したがって、これ又、SrSi2O2N2プレート法線に垂直である。相当な優先的配向を有するサンプルの場合、特にミラー指数(0k0)を備えた反射光は、他の反射光と比べて増大した強度を示している。SrSi2O2N2の(010)反射光は、2θ〜12.6°のところに見られ、(020)ピークは、2θ〜25.4°のところで(120)ピークとオーバーラップする(両方のピークの和をピークAという)。最大理論強度、即ち(220)ピークを備えた反射光は、2θ〜31.8°のところに見られ、(2−10)反射光とオーバーラップする(両方のピークの和をピークBという)。]
[0074] 熱圧材料(本発明の実施例I)と従来型焼結材料(比較実施例I)のXRDパターンを比較すると、熱圧の結果として、結晶子の強い優先的配向を備えたセラミックが得られることが明白になる。それどころか2θ〜12.6°のピークは、ピークBよりも高い強度を示す。]
[0075] 比較実施例Iのセラミックは、それほど優先的配向を示さず、強度比IntpeakA:IntpeakB<1(図7も参照されたい)を示し、これに対し優先的配向の存在は、IntpeakA:IntpeakB>1によって指示される。]
[0076] 強い優先的配向を備えたサンプルは、IntpeakA:IntpeakB>3、好ましくは>5の比を示すはずである。上述した熱圧セラミック(本発明の実施例I)の場合、IntpeakA:IntpeakB〜9.4の強度比が観察され(背景補正後におけるピーク高さに基づく)、非常に強い優先的配向を観察することができるということを示している]
[0077] 上記において詳細に説明した要素及び特徴の特定の組み合わせは、例示に過ぎず、本明細書における他の教示及び参照により引用した特許明細書/特許出願公開明細書の教示によるこれらの教示の交換及び置換も又、明示的に想定されている。当業者であれば認識されるように、本明細書において説明した内容の変形、改造及び他の具体化は、特許請求の範囲に記載された本発明の精神及び範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろう。したがって、上記説明は、本発明を限定するものではなく例示に過ぎない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載及びその均等範囲に基づいて定められる。さらに、明細書及び特許請求の範囲に用いられている参照符号は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定するものではない。]
权利要求:

請求項1
発光素子、特にLED用のセラミック変換材料であって、20°において散乱強度SI(20)を有し、40°において散乱強度SI(40)を有し、SI(20)/SI(40)>1.6である、ことを特徴とするセラミック変換材料。
請求項2
30°において散乱強度SI(30)を有し、60°において散乱強度SI(60)を有し、SI(30)/SI(60)>1.9である、請求項1記載のセラミック変換材料。
請求項3
セラミック変換材料は、その成分としての結晶子粒の好ましい配向を呈する、請求項1又は2記載のセラミック変換材料。
請求項4
前記セラミック変換材料は、本質的に、d50が5μm以上の結晶粒で構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のセラミック変換材料。
請求項5
前記セラミック変換材料は、本質的に次の化学式、即ち、〔化1〕Sr1‐y‐zMySi2O2N2:Euzで表され、上式において、Mは、Ca、Ba、Mg又はこれらの混合物を含む群から選択され、yは、0以上且つ1以下、zは、0.0001以上且つ0.5以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセラミック変換材料。
請求項6
少なくとも1種類の前駆物質コンパウンドの一軸熱圧ステップを有し、前記熱圧ステップは、1200℃以上且つ1800℃以下の温度で実施される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の材料の製造方法。
請求項7
少なくとも1つの前駆物質コンパウンドは、本質的に、アスペクト比が≧2:1である、請求項6記載の方法。
請求項8
前記少なくとも1つの前駆物質コンパウンドは、本質的に、直径が500nm以上のプレート及び/又はフレークで作られている、請求項6又は7記載の方法。
請求項9
前記熱圧ステップは、50MPa以上の圧力で実施される、請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法。
請求項10
請求項1〜5のうちいずれか一に記載されると共に/或いは請求項6〜9のいずれか1項に記載に従って製造された材料で構成されるシステムであって、前記システムは、以下の用途、即ち、‐オフィス照明システム、‐住宅用途システム、‐店舗照明システム、‐家庭照明システム、‐アクセント照明システム、‐スポット照明システム、‐劇場照明システム、‐光ファイバ用途システム、‐投射システム、‐自己照明ディスプレイシステム、‐ピクセル化ディスプレイシステム、‐セグメント化ディスプレイシステム、‐警戒標識システム、‐医用照明用途システム、‐表示看板システム、‐装飾照明システム、‐携帯型システム、‐自動車用途、‐温室照明システムのうちの1つ又は2つ以上に用いられる、ことを特徴とするシステム。
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